ラテン語の影響 (pp. 24-26)

(付 ギリシア語の影響)

24-26ページに書いたように、英語の歴史が始まった時点で既に、英語にはラテン語からの語彙がいくつも入っており、その後も現代にいたるまで、ラテン語の語彙を受け入れ続けてきている。その結果、27ページのグラフに示したように、ラテン語はフランス語と並び、英語語彙の一大源泉となっている。

フランス語借用の推移については23ページにグラフとしてまとめられており、当ホームページ内にもより詳しいグラフがある。一方、ラテン語借用の推移については、拙著には同様のグラフを含めることが出来なかったので、ここにその補足として、ラテン語借用の推移を示す折れ線グラフを載せておく。

データはOED Online に基づくもので、39,846語での調査結果。以下のグラフに見られるように、ウィクリフやチョーサーの活躍した14世紀末に向けて借用数が増え、その後ルネサンス期に飛躍的に伸びている。ルネサンスの終わりと共に借用数も急激に減っているが、18世紀後半頃から19世紀にかけて再び大幅に伸びている。

 

ラテン語語彙借用の推移

 

ついでに、拙著ではあまり扱えなかったギリシア語借用語についても、借用の推移を示すグラフを同じくOED第3版の7803語のデータに基づき載せておく。ラテン語の場合と同様、ギリシア語についてもルネサンス期に最も多く語彙が借用されているのかと思っていたが、実際には以下のグラフのように、18世紀後半から19世紀の方が圧倒的に多いようである。この時代は、学問の進歩や新しい技術の導入などで、特に専門的な分野において新しい単語が多く必要とされた時代であった。そのような流れの中でこの時代に多くの単語がラテン語やギリシア語から借用されたのである。

ギリシア語語彙借用の推移